任せるということ
「任せる」ってなかなか難しいことですよね。自分では、だんだんとそれが出来てきたように思ってるんですが、どうなんやろ?とまだまだ疑わしいところがあります。よくありますよね~、こういうシーン。社長や上司が「お前に任せた!」、親御さんが子供に「あんたに任せたで!」という感じの場面。そして、実際にその部下や子供が自分なりにやってみたら、社長や上司、親御さんの思った通りの結果にならず、「任せたのに、何でこんな結果やねん!」とか、「任せたのに、全然あかんやん!」とか言うたりして。これって、何かおかしいですよね。任せたんやったら、その人・その子がどんな結果や成果、失敗と思われるものであったとしても、受け入れるのが「筋」とちゃうんかなぁと思うんです。だって、その人・その子に、「任せた!」んやから。そこを立場が上の人の権限と言うか、自分勝手に相手の責任にするのは、何か「格好悪いなぁ~!!」と思うんです。そんなことを見たり聞いたりしたら、任されてる方が気の毒なんと、任してる方が「ムチャクチャ見苦しいやん!」って思ったりするんですよね。みなさんは、どう感じますかね?
僕も以前は、バリバリ自分勝手に任せて、自分の思い通りの結果にならへんかったら、えらそうな感じで叱責してました。それが正しいと思ってたし、「そんなこともわからへんのかいな?」みたいな感じで考えてたように思います。今振り返ると、ほんまに恥ずかしい!いろいろな経験や、反面教師になるような人の姿を見て、少しずつ変わってきたように思います。傍から見てたら、ムチャクチャ格好悪いですもんね、本人はわかってないけど。
なので、任せたら、どんな結果になろうと受け入れることと、何事にもあんまり口出しせえへんように意識してます。だいたい、立場が上の人は、立場が下の人のした失敗にはうるさいくせに、自分がさんざん口出しして失敗したら、「仕方がなかった」とか、「時期が悪かった」とか訳わからんこと言い出しますもんね。そんな風になったら、あかんなぁと思って、自分を戒めてるつもりですが、実際はまだまだ未熟やと思います。
けど、こういう意識でおったら、何か気持ちええんですよね。任せたから、氣にする必要もなくなるから、気持ち的に楽ですし、任された方も自然と責任感が出てくるし、取り組んでることを愉しんでくれる。そんな双方の感覚から自然と出来てくるのが「信頼」なんかなぁとも思います。少しずつ、少しずつですけど、それが積み重なって、その場の一人一人がイキイキと輝きだすんとちゃうんかなぁと思ったりしてます。
実際にうちの会社でも、「任せる」ことによって、みんながイキイキと働いてくれてます。商品開発やイベント、朝礼や会議もほとんど僕が関わることなく、任せています。そしたら、みんな自分から率先していろいろなことに取り組んでくれるんですよね。今期は、アルバイトを中心とするスタッフ達にお店の改装やリニューアルオープンイベントを全面的に任せたり、新しいギフト企画や新しい味の開発、社内のイベントや会議、採用活動などをほとんどみんながやってもらってます。そうすると、いろいろな楽しい斬新な、ムチャクチャ面白そうなアイデアが出て来たりするんですよね。しかも、それが上から言われたことじゃないから、やる氣も満々!みんなが愉しそうに取り組んでる姿を見ると、何とも言えない微笑ましいと言うか、頼もしい素敵な感覚になります。何だか自分の役割がだんだんと無くなって、寂しい気持ちにもなりますが、それ以上に嬉しい、幸せな感覚が大きいですね。
最近分かったこと。「任せること」=「自分・自分の未来を信頼すること」やと思うんですよね。自分や自分の未来を「うまくいく!」と完全に信頼することが出来れば、人を信頼することも、任せることもええ感じに自然になると思うんですよね。だって一時的にうまくいかないように見えても、長い目で見れば「うまくいく!」と信頼してるんですから。これって、とっても大事やと思うんです。これを日々実践出来るよう、愉しんでいきます。