自動車事故対応から感じた日本の素晴らしさ
先週の土日、いつも通り三重県熊野に古民家再生、そして武道教室と勉強会に出掛けた。
雨だったため、日曜日の朝早くに熊野を出発して大阪に帰っていたところ、一台の軽自動車が道路の真ん中で横になって停まっていた。奈良の田舎道で、その横を車が一台ギリギリ通れるくらいのすき間しか空いてない感じでした。
そこを通り過ぎて自分の車を停めてその事故車に駆け寄ると、運転席ではおばあちゃんが苦しそうに座ってて、運転席と助手席のエアバックは広がり、車内には煙が充満していた。「ブーーー!!」というクラクションがずっと鳴り響いている。
すぐにエンジンを止めて、安否を確認すると、意識はしっかりしていて何とか大丈夫な様子。事故は単独で、ガードレールにぶつかったと思われえる。事故後、間もなくの遭遇だったと感じられたが、すでに数台の車が停まってて、それぞれ救急車や警察に電話しつつ、おばあちゃんに気遣いながらその場の対処をしている。
片方の車線しかあいてないので、4~5人の男性が車を押して少しでも端に寄せる。そして誰が指示するわけでもなく、数名が両方から来る車の交通整備をしている。僕も片方から来る車に停まってもらったり、進行してもらったりと、声を掛け合って、二次災害が起こらないように自然と力を合わしてその場がこれ以上悪くならないように動いていた。他の方々も自然に動いていたのだと感じる。15~20分ぐらいして、救急車と警察が到着。その場をプロに託して、帰路につきました。
30分弱の人生のひとつのシーンでしたが、何とも言えない心地良さがそこにはあった。おばあちゃんが大事にならなくて本当に良かったけど、この事故の後には、たくさんの人の自然な優しさや勇気があったように思う。
つい感じたのは、これって日本独特のものじゃないやろか?ということ。日本人はお人好しとか、騙されやすいとかよく言われるが、それって日本人のとてもとてもええとこやと感じる。果たして海外で、見知らぬ他人に通りがかりの人達がこんなに親切にするだろうか?何故か疑問に感じる。
日本人の他人の不幸を放っておけない、無視することが気が引ける、または恥ずかしいと思う心はほんまに美しいもんやし素敵やと思う。グローバル化になって、自分の利益が一番みたいな風潮がまかり通ってるけど、やっぱりこういう心をずっと大切にしていきたいと思う。こういうことを子ども達にも伝えていきたい。日本人の素敵な一面を感じた、心がほっこりした出来事のあった週末でした。