熊野の古民家再生
最近、熊野に行くことが多い。ほぼ毎週のように通っている。と言うのも、三重県熊野市飛鳥町に古民家を購入したからだ。古民家と言っても、京都にあるような、数十年前に建った小ぎれいなものではなく、築150年以上のほんまの昔の家である。この家を片付けて、綺麗にしていくのが、ほんまに愉しい。
購入するきっかけとなったのは、「むすびの里」というコミュニティの施設。宿泊施設でもあるし、研修施設でもあるこの場所を運営してるのは、荒谷卓（あらやたかし）さんという方。この人の経歴がまた、凄い。元自衛官で陸上自衛隊の特殊部隊を立ち上げ、アメリカのグリーンベレーやドイツでの軍事訓練にも参画され、素晴らしい実績を残している。自衛隊を退官後は、明治神宮武道場「至誠館」の館長をされ、その後、このコミュニティ施設を三重県熊野町に開設された。昔の日本の姿である、地域の方々がお互いに助け合い、支えあう「共助共生」を実践するためにわざわざ東京から引っ越して、熊野の地でいろいろなことを実践されている。
こんな経歴の方だから、最初にお会いするときはある種の緊張感があった。どんな厳しい人やろうか？自分のことをきちんと相手してくれるんやろうか？との心配もあったが、そのおおらかさに驚いた。人間的に器がすごく大きい。また、甘いもの好きという、おちゃめな面もある。僕が今まで出会った中では、限りなく武士に近い存在である人だ。
この「むすびの里」に初めて行った時に、近くに草刈りにいくので、一緒に行こうとお誘いいただいた。小高い山の上にある家で、その周辺の草刈りをするのだ。家の下には段々畑が広がっている。と言っても、その畑では作物を育てているわけではない。作業を行っていると、荒谷さんが、「この家、買わない？これ、畑も入れて全部で20万円。」って言うてくれた！「え、20万円？」「僕、買います！」と即答。僕の前にも家の購入を検討してた人がいて、その人との話し合いの結果、僕が購入することになりました。
畑が1500坪、家の裏にある山は500坪くらいある。それが、何と20万円！凄くないですか？家には水道も電気も通ってなく、屋根は瓦が所々割れていたり、家の中は以前の住人の荷物が残ってたり、腐ってしまっている畳が敷いてある。そんな状態でしたが、仲間と共に、地元の工務店さんに手伝ってもらって、屋根を修理。中の畳は全て出して、廃棄。家にかかっている木を伐採したり、畑の草刈をしたり、もうやること盛りだくさんやけど、少しずつ家が生き返っていくのが、本当に愉しい。家も喜んでくれてる気がする。
大阪から熊野まで車で３時間。けど、この道のりが全く苦にならない。ワクワクする、自分の好きなことって、時間や距離を忘れさせてくれる。不思議なもんです。来年中には、人が住めるようにしていきたいと思っている。少しずつ少しずつ、整えていく。ほんまにこれからが楽しみ。もし、ご興味が少しでもあったら、ぜひぜひ見に来て、一緒に古民家再生、体験してください！！ほんまに面白いです！！みなさんのご参加、お待ちしています！！
