お金のいらない国
最近、知人からすごくすごく素敵な本をご紹介いただいた。その本の名前が、「お金のいらない国」。不思議な題名でもあるし、何故か興味が沸く題名でもあると思った。その方いわく、ZOZOTOWNの前澤さんが薦めていた本らしい。
読み始めると、本当に面白い。この中に出てくる主人公と同様に、自分の中でお金に対する価値観がどんどんと変わってくるのがわかる。何とも言えない不思議な感覚である。話の内容は、現代の日本に生きる主人公が、お金のいらない国迷い込んで、そこでいろいろな体験をするお話。その国を案内してくれる紳士の言葉は、お金が当たり前にある世界に生きる主人公の胸に深く突き刺さる。
その紳士からの言葉
「あなたの国でも、この紙切れや金属(お金のこと)を食べたり、直接何かに使ったりしている人はいないわけでしょう?要するに、このお金というものは、物の価値をみんなが共通して認識するためのモノサシでしかないわけです。ですから、たとえば今あなたの国で、このお金がいっせいにパッと消えてしまったとしても、皆がそのまま仕事を続けていけば社会は回っていくはずなんですよ。」
「多分、そのお金というものを得ることが仕事の目的だと多くの人が思っているうちは、あなたの国の、本当の意味での進歩はないでしょうね。仕事の目的は世の中の役に立つことです。報酬ではありません。報酬を目的にしていると、必ずどこかにゆがみが生じてきます。自分の行った仕事以上の報酬を得ようとしたり、必要のない仕事を無理に作って、自分の利益だけは確保しようとする動きが出てくるでしょう。そうなると、完全な競争社会になります。それもお互いの向上を目的としたものではない、単なる足の引っ張り合いになるはずです。
「あなたの今されている仕事が、本当に価値あるものかどうかを判断する、簡単な方法をお教えしましょう。仮に、社会からお金というものがなくなり、その仕事によって報酬を得られないとしても、自分がその仕事をすべきと思うかどうかです。」
なんか、しっくりくる言葉が多いんですよね。今では当たり前のように使われてるお金。人生を通じてこの「お金」に常に支配されてますよね。人がお金を使うようになってから、すごく長い時間が経っています。最初は、人々がより良く行きるために、豊かになるために発明されたものだと思うんです。
しかし、今はどうでしょう?世界中で起こっている様々な問題やトラブル、戦争など、全てお金が絡んでいます。僕らの人生の多くの問題もお金に関することが多い。これでほんまにいいんでしょうか?
「お金ありき」の中でどうお金と付き合っていくか?をテーマにしてる本やお話はよくなりますが、お金を全くないものと考えるこの本の内容は、ほんまに面白いし、大きな気づきをもらえます。本当に豊かに生きることにお金は必要じゃなくて、邪魔になるかも?ですね。